毎年8月8日に大阪のなんばグランド花月で開催される夏の風物詩「吉例88桂文珍独演会」が今年も開かれる。今回で40回の節目。会見で文珍は「40年もようやってこられたなぁという思いとともに、あと何年できるやろという思いが交錯しています。あっという間の40年でした」としみじみ語った。
この独演会には、これまでにそうそうたる大御所がゲストで出演してきた。文珍は「(六代目笑福亭)松鶴師匠だけは出ていただけなかったですけど、うちの師匠(五代目桂文枝)に出ていただいたり、(三代目桂)米朝師匠や、(三代目桂)春団治師匠にもお出ましいただきました。夢路いとし・喜味こいし師匠、ケーシー高峰さんたちにも来ていただきました。米朝師匠に出ていただいた時は『地獄八景(亡者戯)』を8時間かけてお稽古していただきました。さまざまな師匠のおかげで今日(こんにち)があります」と感謝の思いを口にした。
文珍は今回、デジタル難民を題材にした自作の「デジナン」と古典落語の大ネタ「らくだ」の二席を演じる。「らくだ」は40代で演じ、この独演会では25年ぶりの口演。70代で演じる「らくだ」については「年齢とともに『間』がとれるようになるんですね。70代は70代なりの間ができる。年齢によって噺の深みも出ます。年を楽しみ、ネタを楽しむ。そんな『らくだ』ができたら」と語った。
今回は真打に昇進し、人気番組「笑点」の抜擢レギュラーとして勢いに乗る東京落語の桂宮治がゲストで出演。文珍は「若い時から『この子、いいな』と思っていたんですけど、売れてきはりまして。これからもより注目される後輩と思います」と太鼓判を押した。
※チケット完売の可能性があります。ご確認ください。
「桂文珍独演会」
8/8(月) 開演=18:00
料金=4500(全指)
会場=なんばグランド花月(各線「難波」)
出演=文珍「デジナン」「らくだ」 ゲスト=桂宮治
問い合わせ=FANYチケット:0570-550-100
なんばグランド花月:06-6641-0888