2022年7月17日日曜日

「桂米團治独演会」(7/18)

桂米團治が大阪・サンケイホールブリーゼで続けている恒例の独演会が718日に開催される。

 


コロナ禍でほかの業界同様、苦戦を強いられている落語界。会見で米團治は「趣向を考えないとお客さんがなかなか集まらないような時代になってきました。噺家もまさにそうで、普通に毎年やっているようでは立ち行かない時代になってきて、毎回毎回が特別興行という思いでやろうと思っております」と語り、今回の独演会では古典一席と新作二席を披露する。 

古典は大ネタの一つ『三枚起請』。前名の桂小米朝時代の芸歴25周年の時に、サンケイホールの独演会でネタ下ろしした噺だ。その時は「難しい。するんやなかったと思った。ずっと難しいと思っていたんですが、2年ほど前、ちょっと楽にできるようになったかなと思えてきました。若いからこそできる噺がある。でも『三枚起請』は若さだけではできない。年齢を重ねてようやく演じられるようになったかな」と米團治は語る。

新作二席のうちの一席は師匠で父である故桂米朝が作った「淀の鯉」。「作の『中川清』というのは米朝の本名で、22歳くらいの時に自分の師匠の四代目桂米團治にあてて書きました。ただ、米團治師匠はされぬまま他界されて、お蔵入りになっていたのを私がやらせていただくことになりました」(米団治)201281日にサンケイホールブリーゼで開催された「桂米朝米寿記念 米朝一門夏祭り」が初演。米團治はその後も一門会などで演じている。

もう一席は「直木賞」で知られる作家・直木三十五の小説を落語化した「増上寺」だ。米團治が今回の独演会で演じるネタを考えていた今年2月に、大阪市中央区の空堀にある「直木三十五記念館」にふらりと立ち寄った際、全集に収録されている「増上寺起原一説」(20巻に収録されており、タイトルでは「起原」)が展示されていて、その横に掲げられていた1979年著の米朝のエッセイを発見した。そこに書かれていた「まさしく落語である」という一文を見て「落語にしたいな」と思いついたという。 

「ひょんな思いつきなんですけど、今回落語にすることにいたしました。タイトルを小説通りにしてもよかったんですけど、『増上寺』としました」 二代将軍徳川秀忠を主人公に、象を長崎から密かに江戸城へ運ぶ過程を描いた「大スペクタクルな物語」で、ハメモノも入り、「にぎやかで笑っていただく噺です」と米團治。これまで古典落語のパロディやオペラを落語にしたことはあるが、小説を落語にするのは初めてで、この日が初演となる。

「年齢は気にしないようにしています。年を重ねていくことがありがたいと思うようにしています」と米團治。「これからは落語というものの本道王道を見失わないように、後輩に伝達していくのが使命やと思っています」

 


「桂米團治独演会」

7/18(月・祝) 開演=14:00

料金=S4500 A4200(全指)

会場=サンケイホールブリーゼ (メトロ「西梅田」)

出演=米團治「淀の鯉」「増上寺」「三枚起請」あさ吉「あくびの稽古」慶治朗「いらち俥」

問い合わせ=ブリーゼチケットセンター:06-6341-8888

https://www.sankeihallbreeze.com/