今年9月に芸歴40年を迎える林家染二と弟弟子で芸歴13年の林家染吉が初めて天満天神繁昌亭で二人会を開く。「染吉」は染二の前名で、新旧の「染吉」がそれぞれ長講を演じて持ち味と実力を見せる。
染吉が落語家になったきっかけは染二だった。名古屋の南山大学の落研に入ってから落語を始めた染吉は、お寺で開かれていた月例の落語会で見た師匠・四代目林家染丸の落語に魅了され、学園祭に招いた。「学祭の落語会で前座に出たんですけど、ぜんぜんうけなかった。染二兄さんだけ笑ってくれて嬉しかったです」と染吉。続いて出た染二はパワフルな「手水廻し」で爆笑を取り、師匠の染丸は「寝床」を粋に演じて大爆笑だった。「すごいなと思いました。その時に、染二兄さんからプロにと声をかけられたんです」。そのあと、NHKの「笑いがいちばん」の番組で、後に兄弟子になる林家花丸の「時うどん」を見た。プロの落語家になりたいと思っていた染吉は「染二兄さんを育てたのも、花丸兄さんを育てたのも染丸師匠」と思い、入門を決意した。
芸名は染二の前名の「染吉」。兄弟子の名を継ぐのは珍しい。染二は「師匠から『染吉』の名をつけるけど、いいかと聞かれました。うちはアットホームだったんで、彼も食らいついていけたのではないでしょうか。師匠は弟子の個性を見ながら教えていました。彼はかなりきっちり教えてもらったんじゃないでしょうか」と語る。
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「染二・染吉二人会」
4/14(日) 開演=18:00
料金=3000(全指)
◆天満天神繁昌亭
●〈オープニングトーク〉染二&染吉/染吉「地獄八景亡者戯」/
染二「子別れ~上・中・下」(出演順)
問い合わせ=SOMEJI:06-7850-8848