2021年11月23日火曜日

桂雀三郎独演会(11/23)

今年、入門50年を迎えた桂雀三郎が1123日に大阪のサンケイホールブリーゼで恒例の独演会を開催する。会見で雀三郎は「今回は三席ともにぎやかなネタで、陽気に笑っていただけるような会にしたい」と意気込みを語った。

独演会で雀三郎が披露するのは「宿替え」「宿屋仇」「寝床」の三席。「宿替え」はうっかり者の亭主が引っ越しの時に巻き起こすドタバタを描いた爆笑編で、師匠の桂枝雀が得意にしていたネタだ。

―バカバカしい噺ですけど、内弟子の時に習った思い入れのあるネタです。うちの師匠も好きでずっとやってたんですよね。師匠は晩年、いつも「宿替え」から稽古してはったと聞きました。バロメーターにしてはった。私も好きなネタで、おやっさんがおもしろい。あのおやっさんがうまいこと出せれば、めちゃめちゃおもしろいと思うんです」

同じ宿屋に泊まった1人の侍と伊勢参りの帰りの3人の男たちの騒動を描いた「宿屋仇」は、噺の中に三味線や鳴り物が入る上方特有のネタであることから選んだ。

―大阪では珍しい侍が出てくる噺ですが、堅苦しくなく、にぎやかなネタ。演じる方としては難しいネタですが、構成もよくできていて、おもしろい。楽しんでもらえるネタです。

トリネタとして選んだのは「寝床」。素人浄瑠璃を披露したい店の旦那と奉公人や長屋の人々の攻防が爆笑を呼ぶ噺だ。

 ―内弟子の頃に師匠がずっと家の中でお稽古をしていて、聞いていたので、やってみようと思った時にはほとんど覚えていたんですよ。私なりのギャグも足して変わっている思うんですけど。僕も浄瑠璃の稽古をしていたので、旦那の気持ちはわかります()

古典落語に意欲的に向き合う一方、新作も手掛ける雀三郎。1986年から始め、伝説となっている新作の会「雀三郎製アルカリ落語の会」からも多くのネタが生まれた。また、この会が縁となって芝居や映画にも出演。リピート山中らと組む「桂雀三郎withまんぷくブラザーズ」では「ヨーデル食べ放題」などのヒットを放ち、ディナーショーも行うなど音楽活動も盛んだ。 

50年を改めて振り返ると早いような遅いような。今まで50年間大した病気やケガもなく元気にやってこれて、それはたいへん幸せなことやと思うし、まだまだやれると思っています。長生きも芸のうち。もっと変わっていけると思っていますし、自分の落語をもっと面白いものにしたいと思っています。

 


*****************

「桂雀三郎独演会」 

11/23(火・祝)  開演=14:00

◆サンケイホールブリーゼ(メトロ「西梅田」)

料金=S4500 A4200(全指)

雀三郎「宿替え」「宿屋仇」「寝床」/雀五郎「鴻池の犬」/源太「道具屋」

問い合わせ=ブリーゼチケットセンター:06-6341-8888   

http://www.sankeihallbreeze.com/list/entertainment/2021/07/post-1109.html

 

※当日券は13時から販売されます。