2016年10月29日土曜日

「笑福亭鉄瓶らくご会 大阪公演」(10月30日)

笑福亭鶴瓶の11番弟子、芸歴15年の笑福亭鉄瓶が1030日に
恒例の独演会「笑福亭鉄瓶らくご会」を大阪・心斎橋の
大丸心斎橋劇場で開く。
入門10年目から始め、今回で7回目の開催となる。

鉄瓶 「独演会」という言葉を使うと少し重たいと思ったんで、
「らくご会」というタイトルで当初からスタートさせて
いただきました。最初は(キャパ126席の)角座からスタートし、
216席の繁昌亭に行かせていただくことになって、何回か続けて
いくうちに去年は繁昌亭も札止めさせていただいたので、
今年はステップアップしてみようかと大丸心斎橋劇場で。
昔、笑福亭松喬師匠から会場を大きくしていかないと
(お客さんが)増えることもないよとおっしゃっていただいたのが
頭に浮かんだので、今回、繁昌亭より60席ほど多い大丸心斎橋劇場で
やろうと思いました。



勉強会を重ね、次々と新しい落語に挑んでいる鉄瓶だが、2001年に
師匠・鶴瓶に入門した時は落語家になろうと思っていたわけではないと言う。

鉄瓶 鶴瓶に憧れ、「鶴瓶噺」に憧れ、この人のように仕事を
したいというのがきっかけです。なにせ、「笑福亭鉄瓶」という名を
もらってから初めて落語を聞きましたから(笑)。そんな僕が
落語をさせてもらえてるということの感謝、ありがたい気持ちを
持ちながらやらなあかんなと。1年に1回、年末に近い時期の独演会で
「今年1年ありがとうございました」という気持ちを出せる会に
できたらと思っています。

今回の独演会では「いらち俥」「天災」「宿屋仇」の三席を演じる。
「いらち俥」は今回の独演会に向けてネタ下ろしをした。

鉄瓶 今回は会場が大きくなって、初めてのところなので
動き回るネタをチョイスしました(笑)。とにかく元気でいこうと。
僕はテンポよくしゃべっている方じゃないかなと思いますので、
心地よく楽しんでもらえたらうれしいです。
そう思ってもらえるようになりたいと思っています。

落語の魅力に気づいたのは入門してから4年目の頃、鶴瓶一門が
落語の勉強会を開いている「無学」に手伝いに行ったことがきっかけだった。

鉄瓶 一人の空間でお客さんに何人かの空間を創造させるというのは
すごいなと。こういう芸能があるんだなと。噺に悪人が出てこない
すばらしさ、人をけなさない。けなしたとしても、そこに愛があったり。
僕はやっぱり、落語の魅力はその人のニンやと思います。
それがすごく出るのが落語やなと思って。僕があの時、落語が好きになって、
今好きでやらしてもらってるというのが、落語の中に出れば、
まずは一番かなと思っています。

東京の若手と東西で開く「東西交流会」や同期との勉強会なども
積極的に行っている。

鉄瓶  まず一番は同期の桂佐ん吉、桂ちょうば、林家市楼たちに感謝ですね。
繁昌亭ができた年に会をやろうと言われて、当時は入門10年以下でも
借りれたので、繁昌亭を借りてやったんです。彼らは修業中に10本以上
稽古をつけてもらってて、20本近く演れるわけです。
僕はまだ落語歴2年目くらいで、当時持ちネタが3本。やばいと思いました。
だから、とにかく後ろを振り返らんと、ネタだけ覚えようと。
そこから今に至っています。負けたないというのがスタートです。
今も東京と大阪で佐ん吉と会をしていますが、めちゃくちゃ刺激があります
ありがたいです。

落語のほかにフリートークなどにも挑んでいる鉄瓶。
目指すものは何なのか。

鉄瓶 「鉄瓶落語」ができあがれば一番いいと思います。すぐには
できないですが、模索しながらとにかく今、やれることを一生懸命やった結果で
また次、とあがき続けるしかないと思っています。




「第7 笑福亭鉄瓶らくご会 大阪公演」 

10/30()  開演=14:00
◆大丸心斎橋劇場(地下鉄「心斎橋」)
料金=前売 2500 当3000(全指)
中高生割引あり!  前 2000円 当 2500
鉄瓶「いらち俥」「天災」「宿屋仇」/生寿「花色木綿」
ゲスト=豊来家一輝(太神楽曲芸)
問い合わせ=松竹芸能:06-7898-9010