2017年8月15日火曜日

「染吉っとんの会」(~8/16)

林家染丸門下の林家染吉さんが入門10年を記念して、812日から入門日の816日まで5日間連続のリクエスト落語会を開催中です。



2007年に入門した染吉さんは入門後に、兄弟子の林家染左さんが前年8月に入門10年記念で5日間連続のリクエスト落語会に挑んだことを聞き、自分もやりたいと決意。10年越しで実現させました。

今回は師匠に最初に稽古をつけてもらった古典の「つる」から今年7月にネタおろしした「鬼あざみ」まで持ちネタの中から54席を選択。54席には古典のおなじみのネタのほか「鬼あざみ」や「雪の旅笠」などの珍しいネタや、桂米朝師作の「淀の鯉」、桂三風さん作の「振り込め!」、染吉さんが参加する新作落語の会「おさんの会」で生まれた「キューピッドの弓矢(伊藤あい・作)」など多彩なネタが並んでいます。それを染吉さんの判断でトリネタのBグループとそれ以外のAグループに分け、当日の観客が各グループから選んだ1席ずつを演じています。


入門10年を振り返る中では、「途中、稽古をしなかった時期があったんです。怒られるのを覚悟でそのことを師匠に言うたんですけど、師匠はにこっと笑って、『今は遊びたいだけ遊んだらええ。遊びっちゅうのはいずれは飽きる。その時に落語に戻ってきたらええねや』と。『合コンなんか今しか行かれへんから、好きなだけ行きなさい。むしろオレも誘ってくれ』と最後に笑いを取ってくださいました」と師匠の懐の深さに心打たれた思い出も。

「入門10年がやっとスタートライン」というのが師匠からの教え。その節目に記念の会を開き、染吉さんは「10年までと思っていたネタおろしの会を15年まで続け、もっとネタ数を増やそうと思います。今はピラミッドの一番下の台を作っている段階。そこから自分に合うたネタを選んでいって、大きなピラミッドを作れたらなぁと思っています」と抱負を語っています。

毎月、勉強会を重ね、「この会に向けて1年間準備してきました」と染吉さん。各日とも日替わりで前座1名と一門の兄弟子がゲストで登場して華を添えます。



「染吉っとんの会」
~林家染吉 十周年記念5日間連続落語会~

8/16()まで 開演=1830
会場=動楽亭(地下鉄「動物園前」①)
料金=一般-予1200円 当1500円 学生900
問い合わせ=三栄企画:06-6631-0659