2015年11月27日金曜日

「桂雀三郎独演会」(11月28日)

来年、入門45年を迎える桂雀三郎が大阪の
サンケイホールブリーゼで恒例の独演会を
1128日に開催する。
サンケイホールでの独演会は米朝一門にとって
「ひのき舞台」ともいえる特別な会。
平成6年に旧サンケイホールでスタートした
雀三郎の独演会は今回の独演会を含めて通算18回目となる。

新・サンケイホールブリーゼでの雀三郎独演会は
平成21年から毎年11月に開催されている。
秋の噺が少ない上、幅広く噺を聴いてもらおうと
今回は季節を問わない3席を披露する。

1席目の「遊山船」は真夏の噺です。
 たいへんにぎやかなネタで、まずはご陽気に
 聞いていただこうと。二席目の「祟徳院」は
 だいぶ前からやっていて、好きな噺。
 最後の「愛宕山」は春のネタで、ハメモノも
 ふんだんに入って華やかネタです。
 最後は華やかに終わろうという作戦です(笑)。




「愛宕山」は旦那が芸妓、舞妓や太鼓持ちを伴って
京都の愛宕山に野がけをする噺で、雀三郎は若い頃から
演じていたが、「10年近く前から固まってきたな」と
感じているという。

―うちの師匠(枝雀)も、僕もそうなんですけど、
 気が入ってしまう。山登りのとことか、ほんまに
 力入れてやるからすごいしんどい(笑)。
 米朝師匠は「ほんまに力入れてどないすんねん」と言うて
 はりましたけど(笑)。芸で見せればいいわけですけどね。
 芸風が違うというか。一生できないでしょう。
 うちの師匠も僕も本気でやってしまう(笑)

今年3月にはその大師匠である桂米朝が他界した。

―その都度、その都度いろんなことを言っていただいて。
 僕自身も弟子に言ってるんですけど、「とにかく
 片っ端から覚えるだけでも覚え」とかね。
 いっぱいいろんなこと言ってもらいましたけど、
 よう見てはりました。「最後は人間性や」と
 言ってはった。そうやなと思いますね。
 清く、正しく、美しく!(笑)

米朝のほか、同期の桂春駒や一門の桂米八らも亡くなり、
ここ数年、落語界では訃報が続いている。

―元気なうちに頑張らなあかんな、やるべきことは
 やらなあかんなとひしひしと感じますし、
 生き残ったもんの責任はあると思いますね。
 無念やったと思う人もいてはりますからね。

雀三郎は「サンケイの独演会が1年で一番大きな独演会。
すべてはこの会のために」と精力的に勉強会を重ねている。

―自分なりのギャグを考えるとか、こうもっていったら
 受けるということを勉強会で試して、手に入れたものを
 独演会で入れています。自分なりの工夫や考えが
 うまくいく時もあるし、お客さんには不評の時もある。
  1回ではわからないので、何回か試しています。
 ギャグや演出を考えるのが好きで、そういうことは
 よく思いつくんです。勉強会で試すのは楽しみですね。
 今回の独演会も必ず笑って帰っていただきます!





「桂雀三郎独演会」

11/28()  開演=14:00
会場=サンケイホールブリーゼ(地下鉄「西梅田」、JR「北新地」)
料金=S4200 A3700(全指)
出演=雀三郎「遊山船」「祟徳院」「愛宕山」/紅雀「向う付け
  /雀五郎「転失気」
問い合わせ=ブリーゼチケットセンター:06-63418888