六代桂文枝さんの9番弟子、桂三金(本名・奥野武志)さんが11月9日、大阪市内の病院で脳幹出血のため、亡くなられました。満48歳でした。
三金さんは1971年1月6日、大阪府生まれ。関西大学を卒業後、銀行員を経て、1994年に六代文枝さんに入門。
古典落語のほか、師の文枝さんの創作落語も演じておられ、10月26日に天満天神繁昌亭で行われた恒例の独演会では「大・大阪辞典(六代桂文枝・作)」を披露されました。
また、長年、桂あやめさんたちとの新作落語の会などに参加。自身をモデルとした巨漢が主人公の「奥野君シリーズ」などの多くの新作を創っていたほか、古典を元にした大幅な改作も手掛けておられました。
ほかにも趣味を生かした「ゴスペル落語」や「ダンス落語」、ピアノとのコラボの会なども多数開催。宝塚歌劇ファンの落語家たちが宝塚の演目を上演する「花詩歌タカラヅカ」にも毎回出演されていました。プロレス好きで、11月27日には神戸新開地・喜楽館でプロレスの「ドラゴンゲート」のレスラーとプロレス好きの芸人が共演する「ドラゴンゲート寄席」も予定されていました。
バルーンアートなどの余芸にも長け、2014年には笑福亭鶴笑さんたちとともにアフガニスタンに行き、避難民キャンプやこども病院などに笑いと物資を届けました。
入門25年を記念して、天満天神繁昌亭昼席で11月4日から10日まで同期の桂米紫さん、桂三若さん、桂春蝶さん、桂福矢さん、桂文鹿さん、桂かい枝さん、林家菊丸さん、桂吉弥さんとの「入門25年ウィーク」を自ら企画。その最中の急逝となりました。
ご冥福をお祈りいたします。
通夜・告別式は以下の通りです。喪主はご令室の奥野雅子さんです。
通夜=11月12日 19:00~
告別式=11月13日 11:00~
会場=大阪北玉泉院
大阪市北区長柄西1-6-14
06-6353-0066