2024年3月23日土曜日

文楽劇場で彩りの違う3公演を開催(3/24)

桂文我が大阪の国立文楽劇場で324日に開催される2公演を主催、1公演に出演する。 

午前11時からは文我が長年取り組んでいる「おやこ寄席」の特別版「えほん・落語・まつり」。文我は「おやこ寄席」を三重県四日市市にある子どもの本専門店「メリーゴーランド」で1992年から開催。30年以上続く会には「おやこ会」に親しみ、大人になった人たちの子どもたちが楽しむようになったという。この日は文我と米平の落語や解説のほか、「おやこ寄席」の発案者で「メリーゴーランド」の店主・増田喜昭さんや絵本作家の飯野和好さん、長谷川義史さんも出演。会場ロビーでは絵本のサイン会なども行われる。

午後2時半からは「桂文我独演会」。今年はテーマを「長崎」に設定し、長崎に因んだ落語を並べた。文我が演じる「長崎の赤飯(こわめし)」は元々上方の噺で、六代目三遊亭円生が得意とした珍しい一席。文我は前半とオチをつけて加筆復元し、上方版として復活させた。長崎と大坂を舞台に、予想外の展開をみせる長編の人情噺を上下に分けて口演。露の眞も「長崎」がキーワードとなる「チリトテチン」を、そして特別ゲストの新内枝幸太夫は新内の名作と長崎の唄を披露する。

午後6時からは、大阪・上新庄の老舗落語会「上新庄えきまえ寄席」の40周年記念落語会」が開催される。この会は大阪市東淀川区にあった会社の労働組合が発案し、19843月からスタートした。当時、桂雀司を名乗っていた文我も初回から出演。その後、文我と桂枝三郎(当時は桂三太)2人会形式を経て、現在のメンバーは桂文我、桂梅団治、桂米平、桂三歩、桂三象、月亭文都、桂八十八、桂まん我、桂雀五郎、桂三幸の10名だ。このメンバー全員が出演する会も含め、月例の会を交代で担当して開催している。当初から世話役として奮闘してきた尾崎幸雄さん、美代さん夫妻や春日神社など多くの人が長年、この会を支えてきた。文我は改めて「20代でこの落語会に来ていた人が60代になって、孫を連れてこられる。お客さんやこの地域に育てられています。(落語家も)このメンバーでよかった。お客さんも含め、支えてくださる方のおかげと全員が思っている」と深い感謝を語った。記念会では落語や踊りのほか、メンバー全員が並ぶ記念口上も行われる。感謝の思いを込めて、通常と同じ料金で開催する。

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3/24() 

ともに会場=国立文楽劇場(メトロ・近鉄「日本橋」)

https://www.ntj.jac.go.jp/bunraku.html

 

「えほん・落語・まつり

~桂文我の「おやこ寄席」スペシャルin文楽劇場~」

開演=11:00

料金=前-小学生2000 中学生以上3000 当-1000(全指)

●文我「おしりつねり」他一席/米平「つる」/飯野和好/長谷川義史/増田喜昭 

「らくごについて」,トークあり!

 

「桂文我独演会」 

開演=14:30

料金=前4000 当5000(全指)

●文我「長崎の赤飯()()」「珍品小噺集+テレスコ」/眞「チリトテチン」 

特別ゲスト=新内枝幸太夫「弁天小僧菊之助~浜松屋の場」+長崎の唄

 

「上新庄えきまえ寄席 四十周年記念落語会」

開演=18:00

料金=前2000 当3000(全指)

●文我/梅団治/米平/三歩/三象/文都/八十八/まん我/雀五郎/三幸

問い合わせ=桂文我事務局: 090-1414-9883


大阪文化祭賞贈呈式(3/22)

「令和5年度大阪文化祭賞」の贈呈式が322日に大阪・中之島のNCB会館で開催されました。「大阪文化祭賞」は昭和38年に創設。今回で60回目の節目を迎えました。第1部門(伝統芸能・邦舞・邦楽)、第2部門(現代演劇・大衆芸能)、第3部門(洋舞・洋楽)3部門に分けて審査委員が選考。大阪文化祭賞、大阪文化祭賞奨励賞を選出します。

 「令和5年度大阪文化祭賞」は20231月から12月までの期間に大阪府下で上演された公演の中から選ばれました。

https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/keizaisenryaku/0000620604.html

 2部門(現代演劇・大衆芸能)の大阪文化祭賞は態変さん、奨励賞は京山幸太さん、THE ROB CARLTONさんでした。おめでとうございました!


 


2024年3月17日日曜日

代演のお知らせ

39日に林家小染さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りいたします。

ご逝去に伴い、下記の喜楽館の出演予定が変更となります。ご了承ください。

〈喜楽館昼席〉

318日 小染→梅団治

319日 小染→文之助

320日 小染→あやめ

321日 小染→文之助

322日 小染→文之助

323日 小染→あやめ

324日 小染→文之助

〈喜楽館夜席〉

321日 喜楽館元気寄席 小染→文之助

https://kobe-kirakukan.jp/


24.3月追加便(3月17日)

紙面に掲載されていない新規・追加開催の会と追加、変更のご案内です。追加でお知らせしている会でも、急遽中止や延期になったり、代演、完売の可能性があります。お運びの際は必ず事前にご確認ください。

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3/19()

15回 新米の会 

開演=18:30

料金=1500 前2000 

会場=高津宮・高津の富亭(メトロ「谷町九丁目」②)

https://www.kouzu.or.jp/wedding/map.html

出演=遊真/りょうば/二豆/希遊/源太(トリ)

問い合わせ=事務局: nmyekg38@gmail.com

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3/21()

西宮えびす亭 やみなべ会 

開演=14:00/19:00

料金=1000 前1500 

会場=西宮えびす亭(阪神「西宮」)

出演=三実

問い合わせ=FUJI:072-355-8286

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3/22()

月亭新星落語会 

開演=14:00

料金=1500 前1800 

会場=此花 千鳥亭(阪神「千鳥橋」)

出演=秀都/八織/遊真/希遊

問い合わせ=FANYチケット:0570-550-100

 

「三ツ星落語会」

開演=19:00

料金=一般-1500 当1800 29歳以下1000 

会場=猫も杓子も(メトロ・京阪「天満橋」,タツタビル301

 (大阪市北区天満345 タツタビル301) 

出演=三実/健枝郎/希遊

問い合わせ=FANYチケット:0570-550-100

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3/24()

桂ちょうばらくご会in西宮えびす亭 

開演=14:00

料金=1700 前2000 

会場=西宮えびす亭(阪神「西宮」)

出演=ちょうば

問い合わせ=FUJI:072-355-8286

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3/25()

「ひろばそうばのツギハギ寄席 

開演=19:00

料金=1800 前2000 

会場=ツギハギ荘(メトロ「南森町」,JR「大阪天満宮」)

  大阪府大阪市北区天神橋1-8-15

出演=ひろば/そうば

問い合わせ=事務局:

katurahiroba@yahoo.co.jp
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3/28()

西宮えびす亭 やみなべ会 

開演=14:00/19:00

料金=各回-1000 前1500 

会場=西宮えびす亭(阪神「西宮」)

出演=笑金 ☆「詩と落語」

問い合わせ=FUJI:072-355-8286


2024年3月16日土曜日

2024年4月号を入稿しました!

315日に「よせぴっ」20244月号を入稿しました。

327日に発送いたします。

4月号紙面はオフィシャルブログからパソコンやスマートフォンにダウンロードできます。

紙面は3月末にアップいたします。ご活用ください。 

紙面に掲載していましても、会が中止や延期になったり、出演者が変更する可能性があります。ご確認の上、お運びください。中止や延期情報は随時、オフィシャルブログにもアップしていきますので、ご確認ください。

2024年3月5日火曜日

桂吉坊噺家25周年記念独演会(3/5~7)

吉坊が3日連続で大作に挑む

(※トラブルにより、写真は後程アップいたします)

 古典落語のほか、埋もれた名作の掘り起こしなどにも取り組み、独自の世界を切り拓いてきた桂吉坊が今年芸歴25年となるのを記念して、京都芸術劇場春秋座で3日連続の独演会「三都勇劔傳(さんとゆうけんでん)」を開催する。吉坊は天満天神繁昌亭で2022年1月から隔月で自身の落語会「坊ん倶楽(ぼんくら)」を重ね、芸歴25年に向けて研鑽を積んできた。今回の記念独演会はその「坊ん倶楽」の特別編だ。

 実際に起きた事件を落語化 

独演会では明治期に出版された講釈本「三都勇劔傳」に収録されている3つ物語を吉坊が自ら落語化して、3日連続で日替わりで演じる。3作とも「名刀」「妖刀」と言われる「刀」を軸に起きた、江戸時代の3つの事件を元にしている。吉坊は「船越重右衛門」、「佐野次郎左衛門」の2作は初演で、一度演じたことのある「大丸屋騒動實記(だいまるやそうどうじつき)」には大幅に手を加えて挑む。吉坊と親交が深く、前回の「大丸屋騒動實記」をともに手掛けた木ノ下歌舞伎の木ノ下裕一が補綴する 

コロナ禍の真っただ中、外に出ることができず、インターネットで古本を探していた時に「大丸屋騒動實記」の講釈本を見つけたことがこの噺に挑むきっかけとなった。「落語の『大丸屋騒動』の元になったものなんですが、読んでみたら、その前がたくさんある。落語の後もある。一度、通しでできないだろうか」と思った吉坊は、大阪の近鉄アート館で行っている自分の会で2020年に挑戦。ところがその後、それが3作の合同本と判明して「三都勇劔傳」を入手した。読んでいくうちに「これを落語にできないだろうか。11作の形でやってみようじゃないか」と思い付いた。

5日の「船越重右衛門」は阿波の武士・船越重右衛門が名刀を携え、広島、大阪などどんどん場所を移動しながら敵討ちをする武勇伝。6日の「佐野次郎左衛門」は江戸の吉原で起きた「吉原百人斬り」の事件を元にした物語。7日の「大丸屋騒動實記」は京都の商家「大丸屋」の若旦那が妖刀で次々と人を殺めていく凄惨な物語だ。「大丸屋騒動實記」は落語に、「船越重右衛門」は人気の講釈の作品に、そして「佐野次郎左衛門」は歌舞伎の名作「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」となった。吉坊は「大丸屋騒動實記」の初演では約1時間半を前後編に分けて口演したが、今回、ほかの2作も同じ形での口演となる予定だ。

 実際に起きた事件を落語化するには時間と労力、そして根気が必要だ。その原動力となっているのは何なのだろう。「おもしろい物語とか、おもしろい景色をほかの人に伝えたいということですね。古典落語も同じ。『船越』のチャンバラのシーンを読んでいると景色が出てくる。『この場面をやりたい』というところが起点となっています」

 25年の集大成に

資料を集めて徹底的に調べ、教えを請いながら噺を組み立てていく。それは大師匠の桂米朝や師匠の桂吉朝の姿を見てきたことが礎となっている。「うちの師匠も調べるのが好きだった。米朝師匠の影響は確実にあります。米朝師匠は(噺の)元がどこにあったのか、そもそもこのギャグは誰がやり始めたものかとか、稽古のたびに教えてくれる。そこでその噺を継いでいる中の1人という自覚をさせていただきました。元春日大社の権宮司の岡本彰夫先生からも『孫引きをするな。なるべく直接調べなさい。そこに資料が載っているんやったら、君が(自分の目で)見なさい』と教えられました」。師匠たちから教えられた「調べ物の大事さ」を忠実に守り、実践してきた。

勉強熱心で、踊りや鼓などの稽古にも通い、それが落語にも生きている。端正で折り紙付きの高座は日々の努力に裏打ちされたものだ。落語に向き合い、研鑽を重ねてきた道のりの中で数々の賞も受賞。昨年は繁昌亭大賞など複数の賞に輝いた。一方で、吉坊は日本舞踊や歌舞伎、雅楽などの古典芸能にも精通し、ナビゲーターの役割も担っている。「どこまでお客さまに伝えられるか。今回は25年間、何をやってきたんやというのを見ていただく集大成のようなものです」

「桂吉坊噺家25周年記念独演会」

3/5() 開演=18:30

3/6() 7()  開演=14:00

会場=京都芸術劇場春秋座

   https://k-pac.org/

料金=各日とも前-一般3800 

学生&ユース(25歳以下)2000(座席指定は当日)

高校以下無料(要事前申込)

3800(全指)

3日間通し券11000(全指・非売品お土産付)

 

問い合わせ=さかいひろこworks:06-6155-5561

  桂吉坊公式webサイト https://kichibo.com/

 

桂吉坊(かつら・きちぼう)

1981年生まれ、兵庫県西宮市出身。高校在学中の1999110日桂吉朝に入門。同年314日に「岡町落語ランド」で初舞台(「東の旅~煮売屋」)20004月から20034月まで大師匠の桂米朝宅で内弟子修業。

〈受賞歴〉

2011年 咲くやこの花賞

2008年 第3回繁昌亭大賞輝き賞

2010年 第47回なにわ芸術祭奨励賞

2011年 第29回咲くやこの花賞大衆芸能部門受賞。

2012年 第49回なにわ芸術祭新人賞

2014年 第9回繁昌亭大賞奨励賞

2016年 国立演芸場 花形演芸大賞 銀賞

2019年 国立演芸場 花形演芸大賞 金賞

2023年 令和4年度大阪文化祭賞 奨励賞

2023年 第3回古典の日文化基金賞

2023年 第18回繁昌亭大賞